今日は、横手市浅舞の「槻の木光のファンタジー」を見学して来ました。参考になる点がいくつかありましたが、先ずは写真をどうぞ。(どの写真もクリックすると拡大します)
県指定天然記念物の「槻の木」と呼ばれる樹齢約500年のケヤキの木の上に足場を組み上げて、40mの高さのツリーを作っています。次の写真が日暮れに撮った写真ですが、建設現場で使われる足場が木の周りと、上に見えています。
先ず土台となる足場を木の周りにぐるりと組上げ、その上に一本の足場を組上げています。倒れないように足場から斜めのパイプで支えていますがよくこれだけの高さに組み上げたものです。
場所は、現在の横手市役所平鹿地域局の直ぐ近くです。そこの駐車場から撮った写真が下の写真です。5時ぐらいに点灯しました。消灯は10時だそうです。遠くからみるとそれほど大きくみえませんが、小さく写っている足場の大きさを考えるとかなりの高さです。
ケヤキの木の道路をはさんで浅舞感恩講保育園があり、また直ぐ脇には沼があって場所的にはよいところでした。横手の繁華街からは車で15分ぐらいでしょうか。
真下から見上げたところ。イルミネーションはLEDではなく直径4cmぐらいの電球です。これがチカチカと瞬きます。全部で12本のロープを垂らし、そこに電線を沿わせていますが、ちょっと灯りの密度が少ない気はしました。
沼に架かる小橋の上から撮ったところ。
沼の脇にはカラフルなツリー状のオブジェクトが2本設置されています。槻の木と、この2本のオブジェクトが主たる構成要素で、あとは塀と槻の木の足元に若干飾りつけがある程度です。電球の数は今年の角館と同様5,000個とのことですが非常にシンプルです。
2本のツリーは沼の直ぐ脇にあるので、沼の水面に写ってきれいでした。
さて、角館のイルミネーションにも参考になると感じた点が何点かあります。
■Only One.ここでしか見れない
40mもの高さ、そして水面に映る灯り。全国にイルミネーション数ありと言えども、これはここでしか見れないOnly Oneの個性です。他では真似しようがありません。
今年、秋田市や、能代市でもイルミネーションの活動がいくつか始まり、活動が活発になってきました。来年は他の町でもイルミネーションを始める所がでてくるでしょう。数が増えてくると他所では見られない特徴がないと足を運んでもらうのが難しくなってきます。ましてや大きな町でやるものには規模で敵いません。今年能代で始まったイルミネーションの予算は角館の10倍でした。
角館のイルミネーションの特徴は、角館の風土・地勢・文化に根ざしたものであるべきだと思います。角館に来なければ見られない「角館らしい灯り」とはどんなものでしょうか?
■シンボルがはっきりしている
「槻の木光のファンタジー」はOnly Oneであると同時に、シンボルがはっきりしていてわかり易いのです。シンボルはもちろん「槻の木のツリー」。で、写真を撮るときも何を撮ればいいのか迷うことはありません。ご覧の通り写真栄えもします。
一方、今年の角館のイルミネーションは、シンボリックなものがはっきりしていませんでした。写真の撮影ポイントは、多分ハートマークということになるんでしょうけどシンボルという程ではありません。角館のイルミネーションといったらこれ!というシンボル的な存在があった方がいいのかなと槻の木を見て思いました。
東京や、仙台のイルミネーションでは多くの並木をイルミネーションで飾り、その通り全体を飾る形になっていて特にシンボル的なものはありません。今年の角館のイルミネーションもそれに近い形になっているのですが、槻の木のようなシンボリックなものがあった方が他所から人に来てもらうにはよいのかもしれません。
来年は、ポケットパークの真ん中にある木に飾り付けをしたいと個人的には思っているのですがさてそれがシンボルになるでしょうか。
早くも来年の構想に思いを馳せています。
是非みなさんの意見も聞かせて下さい。